イジメとは?自己愛性人格障害の特徴

イジメとは、特定の人をターゲットとして、日常的に嫌がらせをする行為です。
陰口や悪口を言う、暴力を振るう、持ち物を隠す、金銭を搾取する、示し合わせて無視をする、といった行為が該当します。
日本では、いじめられっ子に問題があるという風潮がまだまだ根強いですが、欧米では、いじめっ子に何かしらの精神疾患があるという考え方をするのが主流となっています。
イジメをする人は、自己愛性人格障害NPD自己愛性パーソナリティ障害)という病気である可能性が高いです。
イジメ気質は、気が強いとか意地悪とかではなく、れっきとした病気なのです。
イジメ加害者は、自分がイジメをしたことを忘れて平然としていることが多いですが、これは自己愛性人格障害特有の「記憶の改竄」の症状だと考えられます。

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イジメは単なるトラブルではなく、大きな社会問題です。
一度イジメを受けると、人間不信や対人恐怖症になり人間関係を避けるようになったり、自己肯定感が下がって自信を持てなくなったりして、一生生きづらさを抱えてしまうかもしれません。
環境を変えても、そこでまたイジメを受けるのではないかと、学校生活や就職に恐怖感を抱き続けてしまうのです。
さらに、イジメを苦にして自殺してしまう事件も、多く発生しています。
学校での子供同士のイジメだけでなく、大人による職場イジメや家庭内イジメ、SNSイジメも、大きな問題です。

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イジメが発生する組織と、発生しない組織の違いは何なのでしょうか?
イジメ加害者は、自己愛性人格障害(NPD)という病気であることが多いです。
つまり、組織内に自己愛性人格障害者がいるかどうかで、イジメが発生するかどうかが決まるのです。
学校のクラスに自己愛性人格障害児がいる、職場に自己愛性人格障害者がいるという状況だと、イジメが起きる可能性が高くなります。
イジメを受けるかどうかは運が大きく、同級生ガチャ、同僚ガチャなのです。

自己愛性人格障害は、自己中心性、特別意識、共感力欠如を特徴とする病気です。
これらの症状から、自己愛性人格障害者は、軽い感覚でイジメをしてしまうのです。

【目次・イジメ気質の特徴】

それぞれの特徴について、解説していきたいと思います。

相手より自分が優位だと思っている

イジメ気質の人は、見下せる対象を求め、イジメのターゲットを常に探しています。
自分より下の存在がいることに満足し、嫌がらせをすることを楽しむ、歪んだ人格です。
また、ターゲットには何をしてもいいという、特権のような感覚を持っています。
そのため、ターゲットを、雑用をさせるパシリや、イライラした時に八つ当たりするサンドバッグにします。

性格面や体格面で、イジメ加害者がターゲットより明らかに優位な場合は、1対1のイジメが起きます。
しかし、イジメの多くは、加害者とターゲットが多対1の力関係になっています。
これは、一人でイジメをする度胸のない卑怯な人達が、グループを作ることで、優位に立とうとするからです。
イジメグループは、同級生や同僚といった本来フラットな人間関係に、上下関係を作ろうとします。
そのため、イジメが発生している組織の多くで、スクールカーストや職場カーストが見られます。

成績や容姿が良い人が、イジメのターゲットにされるケースもよくあります。
これは、自分より上位の存在が疎ましく、チャンスがあれば、下位へと転落させたいという心理からです。
イジメグループは、ボスと数の力で、カースト上位として君臨することで、優越感に浸るのです。

自己愛性人格障害の症状に、特別意識の強さがあげられます。
特別意識が強いと、常に人をランク付けし、ランクによって扱いを変える人間性になります。
特に、見下した相手に対しては、人間扱いせず、モノのように扱います。
そのため、自分の楽しさのため、あるいは、ストレス発散のために、イジメをするのです。
自己愛性人格障害者がいなければ、学校でも職場でも、カースト構造にならず、イジメも発生しません。

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相手が自分の思い通りならないと気が済まない

イジメ気質の人は、自分の思い通りにならないと気が済まない性質を持っています。
少し自分の思い通りにならないだけで不満を募らせるため、いつもイライラしています。
フラストレーションを貯めやすい性格のため、イジメでストレスを発散しようとするのです。
また、態度が悪い、何となく気に入らないという、小さな理由でイジメのターゲットにします。

イジメ気質の人は、不満を爆発させてキレやすいという性質もあります。
カッとなって怒鳴ったり暴力を振るったりする気性が、イジメの元となります。
また、暴力や暴言で相手を威圧して、自分の言うことを聞かせるコミュニケーションをとります。
そのため、イジメ気質の人は、大人になるとパワハラやDVをするリスクが高いです。

自己愛性人格障害の症状に、自己中心性の高さがあげられます。
自己中心性が高いと、自分の思い通りにしようと、周囲に対して乱暴な言動をとります。
アンガーコントロールができず、不満があると、暴力や暴言を我慢することができません。
また、自分の思い通りにならない人を嫌悪し、イジメのターゲットとします。
このように、暴力や暴言で自分の思い通りにしようとする性質が、イジメの原因となるのです。

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相手の気持ちが想像できない

イジメ気質の人は、想像力や感受性が乏しい、という特徴があります。
いじめられた人の気持ちも、その人を大事に思う家族や友人がいるということも、想像できません。
また、「もし自分がイジメを受けたら」と、自分に置き換えて物事を考えることもできません。
自分が悪いことをしているという自覚が薄く、イジメに罪悪感を持ちません。
周囲の笑いをとるために、イジリをするのも、イジられる人の気持ちが分からないからです。

イジメ加害者は、よく怒ったり笑ったりするため、一見すると感情豊かに見えます。
しかし、イジメ加害者の内面は、人間らしい情緒の乏しい、冷酷でうすら寒いものです。
イジメの主犯格の中には、外面が良く、先生や上司から好印象を持たれているタイプもいます。
イジメ加害者の表面的な表情や、いい子ぶりっ子に騙されてはいけません。

自己愛性人格障害の症状に、共感力の欠如があげられます。
共感力とは、相手の気持ちを想像して思いやる能力のことです。
共感力が欠如していると、相手の気持ちを考えずに、相手を傷つける言動を平気でしてしまいます。
自己愛性人格障害者は、無自覚で人を傷つけ続けるモンスターなのです。

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まとめ

イジメと自己愛性人格障害との関係について解説しました。
イジメをする人は、自己愛性人格障害の可能性が高いです。
自己愛性人格障害の代表的な症状は、自己中心性、特別意識、共感力欠如です。
これらの症状は、イジメをする根本的な原因となります。
いじめっ子にやめてと言っても話が通じないのは、いじめっ子が病気だからです。

あなたの周りに、イジメをする人はいませんか?
自己愛性人格障害は直すのが難しい病気のため、イジメ気質も子供期に療育を受けないと直すことができません。
大人のイジメ気質は、ほぼ直らないと思っていいでしょう。
相手がイジメを止めるのを期待しても無駄なので、転校や転職で環境を変えるのが、一番確実な対処法です。