千羽鶴は迷惑!無能な働き者の特徴

千羽鶴とは、折り紙の鶴をたくさん(千羽)作って束ねたものです。
本来は社寺に奉納されるものでしたが、現在は祝福や病気の見舞いなどのために、個人に贈られるようになりました。
また、災害への慰安や鎮魂、平和への祈りを込めて千羽鶴を作り、施設へ贈呈する人や団体も見られます。

ここ最近、被災地や戦争地に千羽鶴を送る行為を批判する流れが起きています。
なぜなら、千羽鶴を緊急時に送るのは、現地に迷惑がかかるからです。
日本では過去の災害で、被災地の避難所に千羽鶴を送るというケースがたくさんありました。
しかし、避難所の運営に関わっていた人たちが、具体的な理由をあげ、千羽鶴を送られるのは迷惑だと発信しているのです。
緊急時に千羽鶴を送ることで生じる主な迷惑は、以下になります。

・緊急時に、千羽鶴の輸送や保管、処分に無駄な労力・コストをかけてしまう。
・思いが込められた千羽鶴を処分する際に、心理的負担を負わせてしまう。
・現実的に役に立たない千羽鶴を送られることで、神経が逆なでされる人もいる。

千羽鶴を送るような余計なことをする人は、無能な働き者と呼ばれます。
関連記事:「無能な働き者とは?自己愛性人格障害の特徴」

なぜ、緊急時に千羽鶴を送ろうとする人がいるのでしょうか?
千羽鶴を送ろうとする人には、自己中心性、承認欲求、共感力欠如が見られます。
例えば、自己愛性人格障害(NPD)は、これらの症状が見られる代表的な病気です。
千羽鶴を送ろうとする人の具体的な特徴は以下になります。

【目次・千羽鶴を送ろうとする人の特徴】

それぞれの特徴について、解説していきたいと思います。

良い人アピールをしたがる

千羽鶴を送ろうとする人には、良い人アピールがしたいという下心が隠れています。
千羽鶴は、祈りを込めて折り鶴をコツコツ作り、それを送り届けるというストーリーを演出することができます。
千羽鶴を折る、健気で心が綺麗な自分をアピールしたいのです。
お金の寄付でアピールするには、それなりに大きい額でないと注目されません。
千羽鶴はお金をかけず時間をかけるだけで、良い人アピールができるという訳です。

自己愛性人格障害の症状に、過剰な承認欲求があります。
承認欲求の中には、「良い人に見られたい」というものがあります。
自分を良い人に見せることが目的であるため、独りよがりな行動をとる傾向があります。
誰かの役に立っていなくても、良い人のポーズができさえすればよいのです。

人の迷惑を想像できない

千羽鶴を送ると、輸送や保管、処分に無駄な労力やコストがかかるという、現実的な問題点があります。
また、役に立たない千羽鶴を送られて、不快な気持ちになる人もいます。
少し考えただけで、千羽鶴を送るのは迷惑になるということが分かるはずです。
しかし、現実的な迷惑も、心理的な迷惑も理解できない人がいるのです。

自己愛性人格障害の症状に、共感力の欠如があります。
共感力が欠如していると、相手の立場に立って物事を考えることができません。
そのため、相手の都合や気持ちを無視した言動をとってしまうのです。
良かれと思って、ありがた迷惑や善意の押し売りを働くことも多いです。

こだわりを押しつける

こだわりが強い人は、特定の作業や形式に執着する傾向があります。
祈りを込めて一羽一羽鶴を折るという行為に熱中し、それらをまとめあげ千羽鶴を完成させることに達成感を覚え、千羽鶴を送ることで感謝されるという一連の流れが、ある種の儀式のようになっているのです。
この儀式を最後までやり遂げたいという自己満足が原動力となっていると考えられます。

自己愛性人格障害の症状に、自己中心性の高さがあります。
そのため、自分の考えやこだわりを人に押しつける傾向が強いのです。
自分の思い通りにならないと、すぐ不機嫌になったり、癇癪を起こしたりすることも多いです。
他者の価値観や仕事のやり方などに干渉し、自分の価値観、やり方を強制しようとします。

論理的思考が弱い

災害にしろ戦争にしろ、目の前の問題を解決するのに最も必要なものは、お金です。
緊急時においては、「お金より大事なものがある」というのは、身勝手なキレイごとでしかありません。
現地は、問題解決能力が欠けている感情論者の自己満足にかまっている余裕などありません。
「役に立たない千羽鶴なんかより、お金を寄付してほしい」というのが、切実な正論なのです。

少し考えれば分かる理屈ですが、論理的思考が弱い人は理解できません。
自己愛性人格障害の症状に、論理的思考の弱さがあります。
論理的思考が弱いため、感情論や精神論を人に押しつける傾向があります。
論理的な人や合理的な人を毛嫌いし、人格否定するケースも多いです。

グループ活動を仕切りたい

千羽鶴は大きなものを作る場合、グループで分担して作るというケースも多いです。
仕切り屋タイプの人は、グループ活動でリーダーポジションになることを好みます。
千羽鶴を作ることを周囲に呼びかけ、活動を仕切ることで充実感を得るのです。

自己愛性人格障害の症状に、特別意識があります。
特別意識が強いと、リーダーなどの人に指示する立場になりたがります。
些細な活動であっても、自分がリーダーになれる機会を常に覗っているのです。

まとめ

千羽鶴を送ろうとする人の特徴について解説しました。
千羽鶴を送るのが迷惑なのは、もう常識となっています。
現地の人の力になりたいと思うなら、少額でもお金を寄付をするべきです。
自己満足のためでなく、人のために行動できる人が、本当の良い人です。
祈りを込めて千羽鶴を作ることそのものは良いことですが、現地に送ったりせず、自分の部屋にでも飾るといいでしょう。