承認欲求が強い人の特徴・自己愛性人格障害
承認欲求とは、他者から賞賛されたい、評価されたいという欲求のことです。
承認欲求は、マズローの欲求5段階説で定義された欲求の一つであり、誰でも持つものです。
しかし、承認欲求が強い人は、自己愛性人格障害(NPD:自己愛性パーソナリティ障害)という病気です。
目立ちたがり屋や、自意識過剰、整形依存は、単なる性格や価値観ではなく、治療を受けるべき精神疾患なのです。
近年、承認欲求が強い人が目立っています。
InstagramやTwitterなどのSNSで自己アピールする人が多く、「理想の自分」と「現実の自分」のギャップが辛いと口にする人も増えているのです。
過剰な承認欲求を特徴とする病気といえば、自己愛性人格障害(NPD)です。
現在、この自己愛性人格障害が増加傾向なのです。
親から褒められてばかりで育った人は、自己を過大評価する自己愛性人格障害を発症します。
「叱らない子育て」、「個性を尊重する子育て」が流行った結果、自己愛性人格障害者が増えてしまったのです。
自己愛性人格障害は、賞賛と褒めだけを求め、ちょっとした批判で極端に落ち込んだり、逆ギレしたりする病気です。
自慢話や目立つことを好み、勝手に対抗心を燃やしてマウントをとろうとする人間性となります。
承認欲求には、大きく分けて3つのタイプがあります。
【目次・承認欲求のタイプ】
自己愛性人格障害の中でも、ルックス型、カリスマ型、努力型で過剰な承認欲求が見られます。
複数タイプの承認欲求が強いパターンも多いです。
それぞれのタイプについて、解説していきたいと思います。
容姿を賞賛されたい
承認欲求の中で最も軽薄なものが、見た目を賞賛されたいという欲求です。
ルックス型の自己愛性人格障害は、外見の承認欲求が強いという特徴があります。
カワイイ、キレイ、イケメン、ハンサム、若いなどの容姿の褒めを求めます。
とにかく理想の顔になりたいという欲求が強く、整形のハードルが低いのも特徴です。
また、人に羨ましがられるような美形の恋人や結婚相手を求めます。
恋人がいる自分を人に見られたくて、人前でイチャイチャすることも多いです。
ブランド物を好み、リアルやSNSでも見せびらかして自慢します。
SNSのインフルエンサーに憧れ、自分もインフルエンサーになりたいという願望を持ちます。
お金でフォロワーを買い、インフルエンサーを目指す流れが起きています。
プロデューサーやディレクターなどの肩書で、知名度ビジネスでラクに稼ごうとするパターンも増えています。
ルックス型の自己愛性人格障害は、努力を嫌い、手っ取り早く目立ちたいという軽薄さが特徴です。
このように、外見の承認欲求は、外見的アピールで羨ましがられることを求めるのです。
才能を賞賛されたい
承認欲求の中で特別感を求めるのが、才能を賞賛されたいという欲求です。
カリスマ型の自己愛性人格障害は、才能の承認欲求が強いという特徴があります。
「特別な自分」を演出できる才能やステータスを欲します。
音楽やアート、デザインなどのクリエイティブ系の職業に多いタイプです。
上辺の賞賛が欲しいだけなので、仕事に対するポリシーがなく、中身が薄っぺらいことが多いです。
目立つためにミュージシャンになるタイプが、分かりやすい例です。
カリスマ型の自己愛性人格障害は、「自分は人とは違う」という選民思想が特徴です。
このように、才能の承認欲求は、特別なセンスを賞賛されることを求めるのです。
努力を賞賛されたい
承認欲求の中で模範さを褒められたいのが、努力を賞賛されたいという欲求です。
努力型の自己愛性人格障害は、努力の承認欲求が強いという特徴があります。
努力で手に入れた学歴やスキル、ステータスを自慢します。
また、徹夜自慢や多忙自慢など、努力マウントをとろうとするケースもあります。
頭が良いアピールも多く、会話や議論で論破しようとします。
自己責任論を好み、成果が出ていない人や、人生が上手くいっていない人を蔑視する傾向があります。
職場や家庭で、正論で詰めるパワハラやモラハラをすることもあります。
努力型の自己愛性人格障害は、自分より成績や年収が劣る人を見下すのが特徴です。
このように、努力の承認欲求は、マウントをとるために努力するのです。
まとめ
自己愛性人格障害の承認欲求について解説しました。
自己愛性人格障害の中でも、ルックス型は外見の承認欲求、カリスマ型は才能の承認欲求、努力型は努力の承認欲求を求めます。
自己愛性人格障害は、人と自分を比較する傾向があります。
現実は、上には上がいるため、上位になれない自己愛性人格障害者は、強いコンプレックスを持ちます。
コンプレックスを感じずに済む相手を求め、イエスマンやチヤホヤしてくれる腰巾着で周りを固めようとします。
あなたの周りに、承認欲求が強い人はいませんか?
承認欲求が強い人は、ストイックで真剣な人に見えることもありますが、自身が評価されることしか頭にありません。
自慢話や見下しが多いマウント気質は、誰にとっても不快なものです。
自己愛性人格障害者は、自慢話やマウントがしやすい人をターゲットにします。
その場をやり過ごそうと適当に褒めると、自己愛性人格障害者は真に受け、助長させてしまいます。
自慢話やマウントには、「それ自慢?」、「またマウントとってる(笑)」とストレートに馬鹿にするといいでしょう。