モンスター新人とは?自己愛性人格障害の部下の特徴

モンスター新人とは、精神的に幼稚な部分があり、職場でトラブルを起こし、指導しても改善しない新人のことです。
モンスター新人の特徴は、承認欲求、被害者意識、無反省などがあげられます。
ワガママで自分のことしか考えられず、人に迷惑をかけても反省の色が見えません。
このような性格的な特徴は、自己愛性人格障害NPD自己愛性パーソナリティ障害)によく見られる症状です。
そのため、モンスター新人は、自己愛性人格障害という病気の可能性が高いです。

現在、人間性がおかしい上司から部下に対するパワハラが、社会問題となっています。
しかし、人間性がおかしい新人や部下が、上司や同僚を悩ませるケースも、珍しくありません。
モンスター新人は、単に仕事のレベルが低い新人ではなく、非常識で自己中心的な行動をとる新人のことです。
例えば、何度も同じミスを繰り返す、注意されると逆ギレする、平気で遅刻をする、同僚に嫌がらせをする、レスポンスを返さない、ノルマのために不正な手段を使う、といった行動があげられます。

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なぜ、職場でトラブルを起こすモンスター新人がいるのでしょうか?
モンスター新人は、自己愛性人格障害(NPD)という病気です。
自己愛性人格障害の中高年はパワハラ上司となるパターンが多いですが、自己愛性人格障害の部下もまた、職場のトラブルメーカーとなるのです。
自己愛性人格障害は治らない病気なので、モンスター新人を指導しても、ほとんど効果はありません。
モンスター新人の対処法は、重要度の低い部署に配置転換するか、解雇や辞職の方向に持っていくしかありません。

採用面接でモンスター新人を見抜く質問は、「仕事上で、上司から叱られたら、どうしますか?」です。
自分に甘く叱られることを嫌うモンスター新人は、「叱られないように頑張ります。」という回答をする可能性が高いです。
反省して改善できる人は、「自分の何がダメなのかを考えて、改善するための行動をとります。」という回答をします。

【目次・モンスター新人の特徴】

それぞれの特徴について、解説していきたいと思います。

褒めや賞賛だけを求める

承認欲求型のモンスター新人は、褒めや賞賛を過剰に求める性質を持ちます。
褒められると有頂天になり、指摘や批判を受けると、逆ギレしたり極度に落ち込んだりする、精神的な脆さが特徴です。
人からの評価ばかりを気にして、仕事の本質的な部分に関心を持つことができません。
顧客や同僚のために仕事をするという感覚がなく、自分が褒められるために仕事をするという、子供の発想しか持たないのです。
仕事にキラキラ感を求め、特別な自分になりたいという自己実現が動機となっているため、華がある仕事や自慢できる仕事をやりたがり、あまり目立たない仕事を雑用だとバカにして嫌がります。
また、ノルマがある仕事の場合、成果を上げて評価されたい一心で、不正な手段に手を染めるケースもあります。

承認欲求が強いモンスター新人を辞めさせるには、地味で退屈な仕事ばかりさせるのがいいでしょう。
褒めは絶対に口にせず、仕事をする上で最低限の素っ気ない会話だけするようにします。
「この職場は自分にふさわしくない」、「自分が輝けるのはこの職場じゃない」と思わせることができたら、モンスター新人の方から転職して出ていくでしょう。

自己愛性人格障害には、承認欲求が強いという特有の症状があります。
承認欲求が強いと、褒めと賞賛だけを求め、批判をシャットアウトする人間性になります。
「今時の新人は、褒めないとダメ」と言われるのは、自己愛性人格障害の若者が増えているからでしょう。
仕事で承認欲求を満たそうとする場合、職場の中で目立ちたい、自分の仕事をステータスとして自慢したいという発想になります。
このようなマウント気質が職場にいると、不快な思いをさせられ、精神衛生上の迷惑がかかります。

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何かあるとすぐ被害者ぶる

被害者意識型のモンスター新人は、職場でトラブルがあると、人のせいにして被害者ぶるという性質を持ちます。
上司が正当な指導として注意をしているのに、自分はいじめられている被害者で、上司は意地悪な人だという考え方をします。
自分にも落ち度があると客観的に考えることができず、何事も被害的、主観的に捉えるのです。
被害者アピールをして、周囲を自分の味方につけようとするケースも多いです。
病的な被害妄想がある場合は、職場の人は全て敵、みんなで自分をいじめているという思い込みをして、過剰防衛のような言動をとることもあります。

職場に自己愛性人格障害者がいると、高い確率でパワハラ騒動が起こります。
自己愛性人格障害の上司は部下にパワハラをし、自己愛性人格障害の部下は上司からのパワハラをでっち上げるからです。
上司と部下のどちらの言い分を信じたらいいのか、判断に迷うこともあるでしょう。
パワハラ騒動が起こった際は、一部の言動だけに焦点を当てるのではなく、両者の日頃の行動やコミュニケーションを総合的に見て判断することが大事です。
モンスター新人によるパワハラ捏造対策には、職場に味方を作ることが大事です。
日頃から部下・同僚・上司とコミュニケーションをたくさんとり、人となりを信用してもらうことで、モンスター新人に騙されることを防ぐことができます。

被害者意識が強いモンスター新人を辞めさせるには、被害という言葉を多用するといいでしょう。
「自分は被害者だと思っているの?」、「何でそう被害的に考えるの?」と言い、職場はあなたを被害者だと認識していないというスタンスを伝えましょう。
自分を被害者だと認めない職場に対して、不満と不信感を抱き、嫌気がさして、モンスター新人の方から転職して出ていくでしょう。

自己愛性人格障害には、被害者意識が強いという症状があります。
被害者意識が強いと、何でも人のせいにして意固地になる人間性となります。
相手を逆恨みしたり、自己防衛のつもりで相手に反撃をしたりする攻撃性があり、リスクが高いです。
このような被害者気質が職場にいると、正しい指摘や注意の効果が薄くなり、職場ルールの徹底が難しくなってしまいます。

注意しても改善しない

無反省型のモンスター新人は、注意をしても反省せず、問題点を改善する気がないという性質を持ちます。
注意を受けても同じ間違いを何度も繰り返す、迷惑をかけても謝らない、平気でコンプライアンス違反をするといった行動が特徴です。
自己中心的な性格であり、人に迷惑をかけても開き直り、申し訳なさや罪悪感を持ちません。
他責的であり、自分の問題を棚にあげて、他の社員に責任転嫁することも多いです。
また、共感力や想像力が低く、自分が人に迷惑をかけたという自覚すら持っていないパターンもあります。

無反省型のモンスター新人は、他のタイプに比べて、辞めさせるのが難しいです。
人の気持ちに無関心であることから、職場の人から嫌われていても平気だからです。
ただ、このタイプはトラブルメーカーであり、仕事上の問題を多く起こすため、解雇の理由が見つけやすいです。
職場に対する執着も薄いため、解雇辞令にも素直に応じることが多いでしょう。

自己愛性人格障害には、自己中心性が強いという症状があります。
自分のことしか考えず、他者のための行動をとれない、他者に配慮できない人間性となります。
また、共感力の欠如により、人の気持ちが分からない、想像力の欠如により、自分の行動による結果を考えられないという特徴もあります。
そのため、考えなしの行動によって人に迷惑をかける、人に迷惑をかけても何も感じないといったトラブルメーカーとなります。
このようなワガママ気質が職場にいると、周囲は振り回され、余計な負担が増えてしまいます。

関連記事
「自己中心性とは?自己愛性人格障害の特徴」
「共感力の欠如とは?自己愛性人格障害の特徴」

まとめ

モンスター新人と自己愛性人格障害の関係について解説しました。
モンスター新人に見られる、承認欲求、被害者意識、無反省は、自己愛性人格障害による症状だと考えられます。
自分が目立つことばかり考える、何かあると被害者ぶる、人のせいにして反省しない、といった自己中心性によって、職場は迷惑をかけられてしまいます。
採用面接の段階で、モンスター新人を見抜き、不採用にすることが一番大事です。

あなたの周りに、モンスター新人はいませんか?
モンスター新人は、基本的にワガママで打たれ弱いため、居心地の悪い職場に耐性がありません。
そのため、モンスター新人に会社を辞めさせるのは、それほど難しいことではありません。
モンスター新人を褒めたり優しくしたりしても、助長するだけで成長することはありません。
「君にはウチの会社よりも適している会社がある」と、おだてつつ辞職を促すといいでしょう。