自己愛性人格障害の親 差別型・努力型・信者型

毒親とは、子供が自分好みであること、子供が自分の思い通りになることを望み、子供をコントロールしようとする親のことです。
毒親の一番の特徴は、子供の人格を否定することです。

最近、子供を支配しようとする親、“毒親”の問題がクローズアップされるようになってきました。
日本は、“親を敬う文化”なので、毒親被害は軽く見られる傾向があります。
しかし、毒親は子供に大きな精神的ダメージを与えます
毒親は、家庭内で自分の子供をいじめているのです。
また、子供が独り立ちしても執着し、ストーカー行為をすることもあります。
毒親育ちの人は、幼い頃から親から支配的な扱いを受けて育つため、自己肯定感や主体性が損なわれやすいです。
対人恐怖症やコミュニケーション障害を負わされることもあり、大きな社会問題なのです。

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なぜ毒親は、思いやりのある普通の親と違うのでしょうか?
毒親は、自己愛性人格障害(NPD、自己愛性パーソナリティ障害)という病気である可能性が高いです。
性格が悪いのではなく、精神病なのです。
毒親になる自己愛性人格障害には3つのタイプがあります。
自己愛性人格障害の毒親の特徴は、共感力欠如、傲慢さ、依存性です。

【目次・自己愛性人格障害の毒親の特徴】

差別型努力型信者型の自己愛性人格障害が、毒親となることが多いです。
それぞれの特徴について、解説していきたいと思います。

子供を格下に見る

差別型の自己愛性人格障害は、子供を見下し、一人の人として見ません。
子供は親より格下で、親の言うことに従って当然という価値観を持ちます。
子供の容姿や性格が自分好みでなければ、平気で容姿否定、人格否定する傾向があります。
子供の人間性に興味がなく、子供のことを理解していないことが多いです。

差別型の自己愛性人格障害は、人に厳しく自分に甘い性格をしています。
アンガーコントロールができないため、子供に八つ当たりをすることが多いです。
ストレス発散のために、日常的に暴言や皮肉を言って“心理的虐待”をする傾向があります。
子供が思い通りにならなかった時に、カッとして暴力をふるうことも多いです。
共感力が欠如しており、自分が泣かせた子供を見ても、平然としています。
このように、差別型の自己愛性人格障害は、子供を見下し、尊厳を無視しているのです。

子供に目標を押し付ける

努力型の自己愛性人格障害は、子供に対し高圧的なコミュニケーションをとります。
学業やスポーツで良い結果を出すよう強く要求する「教育虐待」をする傾向があります。
良い結果を出しても褒めず、少しでも良くない結果だと強く叱るバランスの悪い接し方をします。
進路に関しても、子供の気持ちを無視し、一方的に大学や職業を指定することが多いです。

努力型の自己愛性人格障害は、自分の努力に大きな自負を持っています。
自分が人一倍の努力をしてきたという理由で、子供にも人一倍の努力を強いるのです。
自分の成功は全て自分の努力の成果だと考え、周りの支えに対する感謝はありません。
子供に対しても、世話をしてやってる、という感情しか持ちません。
このタイプは、会社でパワハラをしていることも多く、子供に対しても上司のように振る舞いがちです。
このように、努力型の自己愛性人格障害は、子供に努力を押し付けるのです。

関連記事:「教育虐待とは?自己愛性人格障害の特徴」

子供に依存する

信者型の自己愛性人格障害は、成熟した親として子供と接することができません。
しっかりとした親ではなく、“友達親子”のような共依存関係を望みます。
“子育てしている自分”に存在価値を見出すことが多いです。
子供がいい歳になっても、子離れしない依存的な性格をしているのです。

信者型の自己愛性人格障害は、スピリチュアルカルト宗教陰謀論にハマる傾向があります。
そして、子供にもそれらを信じるよう強制することが多いです。
自分に都合のいい助言だけを求めるため、友人知人が少ないことが多いです。
外に頼れる人がいないため、何でも子供に頼りきろうとします。
このように、信者型の自己愛性人格障害は、子供に依存し負担をかけるのです。

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まとめ

差別型努力型信者型の自己愛性人格障害が、毒親となることについて解説しました。
毒親は、自身が身勝手である自覚も、子供に悪影響を与えている自覚もありません。
むしろ、自身のことを、思い通りにならない子供に悩まされている可哀想な親だと被害感を抱いています。
育て方が原因で子供がメンタル病になっても、元々育てにくい変な子供だったなどと自己正当化することが多いです。
自分の非を認めるのを何より嫌がり、反省することも、謝ることもありません。
育ててやった、学費を出してやったなど、恩を着せたり、罪悪感を持たせたりする物言いをします。
“あなたのためを思って”という言い訳も得意です。
親らしい思いやりを期待しても無駄なのです。

あなたの周りに、毒親の家庭はありませんか?
毒親は、外面は良いため、一見すると問題のない家庭に見えてしまいます。
毒親育ちの子供は、コミュニケーションが苦手な大人しい性格になることが多いです。
そういう雰囲気の子供や若者に偏見を持つ人も多いため、二重被害を受けやすいです。
毒親の外面に騙されない大人が増えることが、毒親被害を受ける子供の救いになるのです。