毒親とは?自己愛性人格障害の特徴

毒親とは、子供を自分の思い通りにコントロールしようとする親のことです。
身体的虐待があるケースもあれば、言葉や態度による心理的虐待がメインのケースもあります。
暴力や暴言がなくても、価値観の押し付けや人格否定によって、子供を精神的に追い詰めることも含まれます。
「あなたのため」、「あなたのことを思って」などと、子供に恩を着せたり、罪悪感を持たせようとすることが多いです。
毒親の特徴は、子供の話に無関心で、自分の話ばかりしたり考えを押しつけたりする、一方的なコミュニケーションです。
毒親は、自己愛性人格障害NPD自己愛性パーソナリティ障害)という病気の可能性が高いです。
子供の自殺というと、学校のいじめが原因だと思われがちですが、毒親が原因であるケースも多いと考えられます。

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最近、毒親の存在が認識され、テレビで報道されたり、本が出されたりするようになりました。
自分は親から虐待を受けている訳ではない、でも自分の親のコミュニケーションは何かおかしい、と違和感を抱え続けている人もいるでしょう。
その正体は、無意識に子供をコントロールしようとする、毒親かもしれません。
なぜ、毒親は子供を苦しめるようなコミュニケーションをとるのでしょうか?
それは、毒親が自己愛性人格障害(NPD)という病気だからです。
自己愛性人格障害は、自己中心性と共感力欠如が強い病気で、他者を自分の思い通りにしようとする我儘さが特徴です。

自己愛性人格障害は、子供を甘やかす溺愛親や、子供の好き勝手にさせる放任親に育てられることで発症します。
つまり、毒親自身は、親に縛られることなく、自由気ままに育っているのです。
そのため、親に縛られる子供の気持ちが理解できないのです。
毒親の中には、「自分は親から叱られたことがない」、「自分は親から大事にされた」などと、自慢気に語る人がよく見られます。
また、自己愛性人格障害は、外面や世間体をとても気にするため、外の人が毒親を良い親だと認識して味方してしまうことも多いです。

自己愛性人格障害は、特別意識、自己中心性、共感力欠如を特徴とする病気で、毒親の原因となります。

【目次・毒親の特徴】

それぞれの特徴について、解説していきたいと思います。

子供より優位だと思っている

自己愛性人格障害は、特別意識が強く、人より優位に立ちたいという願望を持ちます。
しかし、自立した大人に対して優位に立つのは容易なことではありません。
その点、親であれば、まだ自分で稼ぐことができない子供より立場が上になります。
自己愛性人格障害者は、子供は親より格下の存在であると認識し、子供は親を敬い従って当然だと考えます。
そのため、自己愛性人格障害者の子供へのコミュニケーションは、一方的な上から目線となるため、毒親となるのです。
例えば、子供が自分の意見を言うと「生意気な子だ」と不快感を示したり、子供が学業や部活で成功すると「お前は態度が傲慢になった」と人格否定したりします。
また、毒親の中には、子供の自立を阻むことで、自分の優位性を保とうとするケースも見られます。
この場合、生活力や就業能力に欠ける子供自身も親に依存する、共依存の関係となります。

毒親は、大人になって自立した子供に対しても、子供扱いしようとします。
これも、我が子可愛さではなく、親としての自分の立場に満足したい、あるいは、子供に対して影響力を示すためにしているのです。
「子供は一生、親の所有物だ」という感覚で、強気の姿勢を見せるケースも多いです。
用事をさせるために実家に呼びつける、毎年正月には顔を見せるよう要求するといった上から目線の指図をずっと続けようとします。

このように、毒親は、子供を一人の人格としてではなく、自身の所有物として認識しているのです。

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子供が自分の思い通りならないと気が済まない

自己愛性人格障害は、自己中心性が高く、自分の思い通りにならないと気が済まない人格です。
そのため、自己愛性人格障害は、パワハラ・モラハラ気質です。
毒親は、自分の意見や価値観を子供に押し付け、家庭内パワハラをしているのです。
毒親は、日常的に子供に対して人格否定や容姿否定をし、子供の自己肯定感を傷つけます。

自己愛性人格障害者は、自分の思い通りにならないと癇癪を起こし、暴力を振るったり、暴言を浴びせたりすることが多いです。
癇癪を起こした自己愛性人格障害者は、「自分に癇癪を起こさせた人が悪い」と考えます。
子供目線だと、自分より体格が大きい親が、家庭という密室で癇癪を起こすことに、恐怖を感じます。
そのため、毒親育ちの子供は、毒親が癇癪を起こさないよう、顔色を伺いながら接するようになります。
暴力を振るわない毒親は、「暴力を振るっていないから虐待はしていない」と主張しますが、毒親の怒りを爆発させないよう子供が気を遣っているから、暴力に至っていないだけなのです。
毒親は感情コントロールができない幼稚な大人であり、偉いのは子供なのです。

このように、毒親は、子供が思い通りにならないと癇癪を起こす気質なのです。

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子供の気持ちが想像できない

自己愛性人格障害は、共感力が欠如しているという特徴があります。
泣いている人、痛がっている人、悲しんでいる人を見ても、自己愛性人格障害者は何も感じません。
そのため、毒親は子供の気持ちに無関心で、子供を泣かせても、ケガさせても平気なのです。
毒親は、ペットに対する「愛玩」はあっても、子供に対する「愛情」を持たないのです。

自己愛性人格障害者は、恩に着せたり、罪悪感を持たせたりすることを得意とします。
そして、自己正当化の達人です。
「あなたのためを思って」という言葉が、毒親の常套句です。
毒親から一方的に期待や目標、進路を押し付けられて、子供が苦しんでいるということを全否定し、自分は良い親だと居直るのです。

このように、毒親は、共感力欠如から罪悪感がなく、自己正当化しかしないのです。

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まとめ

毒親が、自己愛性人格障害であることについて解説しました。
自己愛性人格障害は、自己中心性と共感力欠如から、親としての愛情を持つことができません。
自己愛性人格障害は、治らない病気のため、いつか変わってくれると期待してはいけません。
毒親には、愛情や常識は期待せず、適当に距離をとるしかありません。

あなたの周りに、毒親はいませんか?
毒親は、一見、教育熱心で子供思いの親に見えることがあります。
毒親は、世間体を気にするため、良い親を演じていることが多いのです。
周囲の大人も、親の言い分だけでなく、子供の意見や気持ちを聞いてあげることが大事です。