地下アイドルの特徴・自己愛性人格障害
地下アイドルとは、テレビなどのメディアには出ず、小規模なライブやイベント活動をするアイドルです。地下アイドルには、女性のグループも、男性のグループもあります。
地下アイドルの魅力は、オタクが直接アイドルに会えるなど、距離感が近いところです。
しかし、正統派なグループがある一方で、過激なパフォーマンスで目立とうとするグループもあり、質の低下を指摘する人もいます。
地下アイドル活動を入り口に、いかがわしい個撮やパパ活に興味を持ってしまう若者もいます。
メンズアイドルの中には、ファンの女性に高額を貢がせ、風俗を勧める輩もいます。
地下アイドルの中には、承認欲求、自己中心性、想像力の欠如が見られる人がいるようです。
地下アイドルになる人は、自己愛性人格障害(NPD:自己愛性パーソナリティ障害)という病気かもしれません。
地下アイドルという仕事に、誇りを持っている人もいるでしょう。
しかし、地下アイドルになる人の多くは、メジャーアイドルや芸能人に憧れて、活動を始めます。
そして、地下アイドルを運営しているのは、小さな芸能事務所であり、テレビ出演するメジャーアイドルになれるチャンスはないのです。
確かに、過去には、メジャーデビューを果たした地下アイドルグループもあります。
しかし、そういったグループは、有名なプロデューサーがバックについているような、元々特別なグループです。
無名の小さな芸能事務所が運営しているグループは、地下アイドルビジネスに利用されるしかありません。
最近は、悪ノリのような変なコンセプトのグループが増えており、大人の悪ふざけのために若者が消費されている側面もあります。
ただ、運営サイドだけでなく、地下アイドル側にも、メリットがあります。
地下アイドルの中には、メジャーアイドルのオーディションに落ちた人もいます。
また、メジャーアイドルのパフォーマンスに比べると、地下アイドルのパフォーマンスは、歌もダンスもレベルが低いです。
ルックスもパフォーマンスも特別優れていない、普通の若者でもアイドルになれるのです。
つまり、ハードルの低い地下アイドルは、夢見がちな若者の受け皿となっているという訳です。
承認欲求、自己中心性、想像力の欠如が見られる地下アイドルは、自己愛性人格障害(NPD)という精神疾患かもしれません。
自己愛性人格障害は、甘やかされて育つことや、小さい頃から「かわいい」と特別扱いされることが原因です。
【目次・地下アイドルの特徴】
それぞれの特徴について、解説していきたいと思います。
承認欲求
地下アイドルには、承認欲求が強い人が多いようです。
地下アイドルの承認欲求は、ルッキズムや「キラキラした自分になりたい」という特別願望が根底にあります。
地下アイドルのルックスは、一般人の中ではちょっとカワイイ、ちょっとイケメン程度です。
しかし、本人は「カワイイ」、「カッコいい」とチヤホヤされたい、特別扱いされたいと、高望みしています。
地下アイドルという職業は、アイドルオタクから応援という形で、チヤホヤしてもらえるため、承認欲求を満たすことができるのです。
また、ルッキズムに毒されている人は、整形によって理想のルックスを手に入れようとします。
承認欲求を満たすための自己アピールは、表面的で中身がないのが特徴です。
SNSでルックスやブランド品、リッチな生活を自慢する、リア充アピールは典型的な例です。
地下アイドルを、「かわいい」、「素敵」とチヤホヤするフォロワーの中には、オタクだけでなく、地下アイドル予備軍もいます。
地下アイドルの表面的なキラキラ感に憧れる若者もまた、自己愛性人格障害なのです。
自己愛性人格障害の症状に、過剰な承認欲求があります。
承認欲求は、ルックスの他にも、学歴や家柄、職業、収入など、色んなカテゴリーがあります。
子供の頃に「カワイイ」、「カッコいい」と容姿をチヤホヤされた人はルックスが、「ウチの子は神童だ」と頭の良さをチヤホヤされた人は学歴が、「ウチは医者の家系だから特別だ」と言われて育った人は家柄が、承認欲求の源となります。
狭い世界で過剰に褒められて育った人は、特別意識や特権意識が芽生えてしまうのです。
そして、中学、高校、大学、社会人と、世界が広がるにつれて、自分より上の人がたくさんいることに、気がつきます。
「理想の自分」とかけ離れた「現実の自分」を認めることができず、強い劣等感を抱えることになってしまうのです。
そのため、リアルでマウントをとったり、SNSでリア充アピールをしたりして、虚栄心を満たそうとします。
関連記事:「承認欲求とは?自己愛性人格障害の特徴」
自己中心性
地下アイドルには、自己中心性が強い人が多いようです。
自己中心的な人は、性格的にワガママであり、我慢や努力を嫌い、自分に甘く楽に流される傾向があります。
大手芸能事務所は、単にルックスだけでなく、厳しいレッスンや多忙に耐えられる根性があるかどうかも見ています。
メジャーな芸能人になれる器でないものの、夢を諦めきれない若者が、地下アイドルになるのです。
地下アイドは、仕事で高いレベルを求められませんが、収入も高くありません。
そのため、地下アイドルの中には、パパ活や個撮、風俗といった、性を売り物にして稼ぐ方向に行ってしまう人がいます。
見栄やマウントのために、ブランド品や新しい服、整形に使うお金が必要なのです。
通常の感覚では、性で稼ぐような人は、キラキラとはほど遠いダーティーな人物です。
しかし、認知に歪みのある人は、アイドルという肩書やSNSのリア充アピールによる偽りのキラキラ感と、本物のキラキラを混同してしまいます。
お金を稼ぐ手段よりも、表面的なキラキラ感を優先する、中身のない見た目主義者なのです。
自己愛性人格障害の症状に、自己中心性があります。
自分の思い通りにならないと、キレたり、ヒステリーを起こしたりする、ワガママな性格であることが多いです。
我慢ができない性格のため、欲求のままにお金を使ってしまう、浪費家になりやすいです。
努力が嫌いなため、ラクにたくさん稼げる仕事に興味を持ち、アングラな世界に踏み込んでしまうこともあります。
また、自己愛性人格障害者は、思い込みによって自己正当化したり、自己肯定感を捏造したりするのが得意です。
想像力の欠如
地下アイドルには、想像力が低い、世間知らずな人が多いようです。
普通の人は、芸能の世界で成功するのは、特別なルックスや才能がある人だけだと分かっています。
しかし、夢見がちで現実を見ることができない人は、平凡な自分でもチャンスはあると、根拠のない自信を持ってしまいます。
芸能事務所に所属さえすれば、メジャーな芸能人になれると信じて、軽い気持ちで地下アイドルになるのです。
自己愛性人格障害の症状に、共感力の欠如があります。
共感力が欠如すると、人の気持ちや社会の仕組みを想像したり、自分を客観視したりすることが苦手になります。
「夢を叶える」などの甘い言葉で簡単に騙されるため、悪い大人に搾取されてしまいます。
まとめ
地下アイドルと自己愛性人格障害の関係について解説しました。
自己愛性人格障害は、承認欲求、想像力の欠如、自己中心性を特徴とする精神病です。
そのため、自己愛性人格障害者は、地下アイドルのような特別感が得られそうな仕事に興味を持ちやすいです。
また、自己愛性人格障害の原因は、親に甘やかされて育つことです。
子供を甘やかす、フワッとした親は、地下アイドルになりたいという子供に、反対しないことが多いのでしょう。
あなたの周りに、地下アイドルになろうとしている人はいませんか?
地下アイドルには、若者を搾取しようとする悪い大人が近づきやすいです。
地下アイドル活動をきっかけに、パパ活や個撮、夜職に引きずり込まれてしまうリスクが高いのです。
もし、自分の子供や友人が、「夢のために地下アイドルになりたい」と言い出したら、全力で止めてあげるべきでしょう。